第一項☆ IN☆THE JUNIOR☆HIGH☆SCHOOL俺の名前は艶彩厭希(えんさいえんき)読みにくい字だろう。親にこの意味を聞いたらなんて言ったと思う?なんと 『苗字はしょうがないでしょう。で名前。厭は、かっこいい字だから、で希はみんなの希望になるように…ってつけたのよ。どうかっこいいでしょう』 お~い。名前は一字一字意味が泣ければいけないんだよぅ。どうせかっこいい名前にするなら龍とか、虎とか、かっこいい動物の字をつけてほしかったよ。俺の字なんて獣になんか試行錯誤してこうなったようなもんだし、このせいで昔からのあだ名は、名無しのごんべいさん。おかしいでしょう。全部親のせいだぁ。 まぁそんなこんなで俺は中学1年生この前小学校を卒業したところだ。まぁそれだけなら変な名前のゴク普通の中学生だが一つほかの人とは違うこと。小学校4年生の頃親がなくなってからずっと一人で暮らしていたのに、中学生になって、自分のおじいちゃんの家に引き取られることになった。おじいちゃんって言ってもまだ70も過ぎてない。まぁできちゃった結婚、できちゃった結婚の繰り返しで俺が生まれた。 まぁそこまではちょっと不運な中学生だが……一つ違うことおじいちゃんの家がお城……そうおじいちゃんは世界でも五本の指に入るくらいの大貴族なのだ。そして今日から城に移住するつもりだ。 ていうわけでことで今日もいつもどおり学校行きますかぁ。 『おっはよぅ。』 うぉう今日のめがねは蛍光色入りかよ。 『おっはよぅ』 目の前にいたのは西川琢也だ。メガネが特徴的な自称厭希の大親友。いつも厭希の家に迎えに来てくれる、めがね君だ。 チャームポイントは言うまでもないが何度も言っているめがねだ。まぁほかといっては、俺より頭がいいことかなぁ。 そしていつも通りここの交差点わたりきったところで現れる…… 『兄貴~~~~~~~!こんちわっす。』 ほら来た。 こいつの名前は鮎川翔太。自称俺たちの子分。いつからだろうか?同じ小学校だったが確か6年生の頃、こいつが友達にいじめられてたときニッシーと一緒に助けたときからかなぁ?あ!ニッシーって言うのは西川を俺が呼ぶときのあだ名だよ。とりあえずこの翔太は俺の子分になりきってるんだぁ。 『おう!おはよう』 まぁとりあえずこれでメンバーが集まった。 これがいつも学校へ行くときの俺の陣形だ。陣形って言ってもスラムダンクの桜木軍団ほどではないが。って今のは若者向けだったかな? 『それより、ニッシー、生徒会決めるの今日だよなぁ。立候補すれば?』 俺が思うに生徒会は、西川のためにあるんだと思うなぁ。 『そうですよぅ。兄貴出てくださいよ。立候補さえしてくれれば俺が小細工しやすよ!』 小細工?生徒会って信任投票がおおいいじゃんかぁ。はっきり言って、立候補さえすればめんどくさい生徒会をやることができる。まぁこれが自然の摂理だな。いまどきこんなの自ら立候補するやついるのかよ?ただ目立ちたいだけだろ! 『小細工はまずいだろ。ニッシーなら大丈夫だろ。ねぇ~~』 『う~ん、君たちが応援弁士やってくれるならやってあげてもいいよ。』 応援弁士ってたまに上に立ってるだけっているんだよなぁ。俺たちもそれで言いか……っていうわけには、いかないなぁ。 『どうする?翔太…』 『俺は兄貴のためなら手でも足でも胸でも命でも預けます。天国でも地獄でもついていきます。』 そこまで貸さなくていいし、そこまでついてこなくてもいいし。 『わかった。俺も人肌脱いでやるか。ニッシーを絶対生徒会にするぞ。』 『了解!兄貴がんばってください。』 もうすぐ学校だ。遅刻してしまう。 『はぁ。兄貴も生徒会役委員かぁ。学校のリーダー的存在だぁ。兄貴たちについてきてよかった。あぁあこがれるなぁ。生徒会かぁ。すごいなぁ。感動だよ。もう一生兄貴たちについていきますッ…って…ハッ……兄貴たち~~。いずこ~~!?』 翔太が独り言を言ってる間に厭希と琢也は、先に行ってしまった。 『兄貴~~~~~~!待ってください~~~』 太陽が出ていなく天気が悪くなってきた。雨が降ってきて、学校に駆け込む人も増えてきた。 『ホント、翔太のおしゃべりは直らないのかな?』 『昔からあいつおしゃべりだからな。まぁいつも通りならそろそろ追いつくだろう。それよかニッシー生徒会立候補するならなんか言葉考えなくていいのか?』 案の定後ろから翔太が飛んできた。こいつは本当に時間通りに動くやつだな。AUの携帯みたいなやつだな。精密機械が入ってんじゃないのか!? 『兄貴~~~。ひどいじゃないっすか、二人とも。俺をおいていくなんて。』 『すまん、許してくれ。』 『いいんですよ!』 扱いやすい。機嫌が悪くなったら俺か、西川が謝れば機嫌が直る。本当に扱いやすい。マンガのシナリオってこんな感じなんだろうなぁ。 授業が終わった頃には雨はやんでいた。青空に太陽がギラギラと輝いて少々暑い。雲は台風が過ぎた後のようにまったくない。 『ニッシー、今日の国語難しくなかったか?』 国語の少し分厚い本を持って厭希が西川のところへ飛んできた。授業が終わるとクラスは明るくなる。やっぱりみんな勉強が嫌いなのだろうか? 『そう?簡単だったけど……』 お前とは頭のつくりが違うんだよ。どうせ俺はバカだよ。 っと言いかけた厭希だが、生徒会の話をふと思い出し、 『そういえば今日ニッシーんちで生徒会の演説の会議ね。』 『おいおい、なにかってに決めてるの。うちは無理だよ。』 『えぇ~~~、じゃあどうすんだよ。』 場所がないねぇ。中学生家以外に遊ぶとこなんてあまりないんだよねぇ。本当いつも遊ぶとき場所決めでじゃんけんとかになるんだよねぇ。 『じゃあ、あそこはどう?あそこって?もち』 『あの、廃墟の集会所?』 『秘密基地みたいでいいよねぇ』 『あれ!?厭希ってお化けとか苦手じゃなかったっけ?それと確か、翔太も苦手……アッ』 『ぉぃぉぃ』 NGキーワードをいってしまった。翔・太って言葉を言ったらあいつが10秒以内で飛んでくる。5、4、3、2、……足音が大きくなってきた。 『兄貴呼びましたか~~~~~』 『……………呼んでねぇ』 『……………呼んでない』 今日は10秒かからなかった。日ごろ進化してるのかなぁ?まぁどの道わかったことは翔太は地獄耳…… 『また…』 『ここに…』 『着ちゃったね』 翔太→厭希→ニッシーの順でナイスバトンリレー。 そこは、大きく古びていつ倒れるかもわからない、廃墟だった。その風変わりの廃墟はみんなから偏見をもたれていて、誰も近づかない。魔物が出るとか、お化けがでるとか、だがここは、何もでない。逆にそういう偏見があってここを秘密基地にすることができた。まぁ翔太は、ここが嫌いみたいだが。 『待ってくださいよ。俺ここやなんですょぅ。どっかほかにしま……』 『じゃあいこっか。ニッシー後に続け~~~。』 『そうだね。いつまでもここにいてもしょうがないしね。』 恐怖の顔(若い女が見たら襲いたくなっちゃうような顔笑)を浮かべ周りが見えなくなった、翔太の言葉をさえぎり厭希とニッシーは、歩き出した。 『虎穴に入らずんば虎子を得ずって言葉があるだろう。翔太大丈夫だよ。なんも出ないから。』 古い言葉を使うな。こんなの俺でも思いつかないよ。大人っぽい。さすがニッシー。 『そうだよ。それにお前通信販売で空手やってたんだろ!?俺たちをまもってねん♪』 冗談で言ったつもりだが。 『もちろんですよ。兄貴たちのために空手習ったんですから。それにしても……』 『だめだ。こいつ話し出したらきりがねぇ。ニッシー行こう。』 『そうだね。ほらついてこないと』 おくれるよって言おうとしたのだろうか、翔太がダッシュでついてきたのでニッシーがその先の言葉を呑んだ。 中は古びた机といすがあった。ほかには何もない。強いて言うならばはじっこに俺たちが前から餌をやっているねずみが2、3匹いるくらいだ。 窓は一つしかなく、北側についていた。そのせいか、光はまったく入ってこない。全体薄暗い。。ニッシーと翔太の顔がちらちら見えるくらいだ。しかしニッシーが持ってきたランプで薄明かりがついた。 『こういうのは用意しとかないとだめだよ。』 やさしいおじさん口調でニッシーが言った。 『そういえばみんななに持ってきた?』 厭希のその問いにいそいそと二人ともかばんの中から何か出した。 ニッシーは、かばんの中には入らないような、大きなカメラを出した。これはニッシーの必需品だ。それいがいランプしかないようだ。 翔太はなにやら小さなかばんからかんきつ類をたくさん出した。桃にみかんにっておい缶切りは?そんなべたなことすんなよぅ。 『缶切りがぬわぃ。』 『お前そのくらい用意しろよぅ。食べられないジャン。もう!』 『そんなことだろうと思って持ってきたよ。ほら、』 さすが準備が早い。あなたこそ生徒会にふさわしいです。っと敬意を表して翔太が缶切りを受け取った。 『ハハァ!ありがとうございます。』 『まったくそのくらい用意しないとだめだよぅ』 『ハハァ』 なんかお代官様と、農民の会話みたいだ。本当にこんな関係だから驚きだ。って言っても本気じゃないだろうけど……。 『では本題に入らせてもらいます。名づけて西川琢也生徒会にぶち込もう大作戦』 いぇ~~い ピュー(口笛) 『ぜんぜん訳してないし。そのめちゃくちゃなネーミング誰が考えたんですか?翔太議長』 議長と呼ばれたのがよほど嬉しかったのか、笑顔で答えた。 『西川の兄貴自らの議案です。』 『なにぃ!?ニッシーお前……納得』 ニッシーならありうる。普段は落ち着いてはいるが、いろんな意味でおかしい行動するからな。 『まぁとりあえずはじめようよ。』 絶対今自分のネーミングセンスバカにされるのを避けたな。黒い犬に『しろ』ってつけるくらいのネーミングセンスだ。もし俺ができるならギネスブックに認定したいくらいのネーミングセンスだ。 『は~い。』 『はい、厭希の兄貴!』 やばい勢いよく手を上げたがいいが、クイズ番組みたいに何も考えずに手を上げてしまった。 『う~ん、やっぱ選挙ポスター書こうぜ。』 『そうですね。』 翔太が厭希の意見をキュッキュッキュっとボロボロのホワイトボードに書いた。 『はいはい!』 『はい、西川の兄貴!』 はい、はいってっここは遊園地か!…じゃなかった。幼稚園か! 『僕はやっぱり演説の言葉を考えないとね。翔太、絵得意だったろ?頼んでいいかな?』 『任せてくださいよ。あ!せっかく持ってきた桃缶食べなきゃ損ですね。今切ってきます。』 そういうと翔太はまったく使ってないキッチンへと行った。 『そうだ、ニッシー俺は何をすればいい?いろんなやつ脅そっか?』 『大丈夫だよ。そこまではしなくて、じゃあ厭希は、ティッシュ配りでもしてもらおっかな?』 おいおい違法だろそりゃ、考えることが突拍子もない。 『冗談だよ。』 そこへエプロン姿の翔太が来た。100人女の子がいたら100人とも翔太を抱きたくなるような可愛らしさ。俺とニッシーはもう見慣れてるから大丈夫だが…… 『はい、できましたよ。デリーシャス ピーチ デラックスです。』 厭希とニッシーの前に出てきた果物!?じゃない、なんか高級料理みたいな、すんばらしいものがでてきた。っていうか、なぜ桃でこんなのがつくれんの? 『………うまい!』 『………おいしい!』 二人絶賛のこの料理どこかの店に並べられそうな料理だ。 『で…食べてる最中すいませんが、西川の兄貴が、演説の言葉を考える。僕がポスターを作っておきます。あ!それと応援演説の内容も考えておきますね。それで厭希の兄貴は今のところ待機していてください。万が一に備えておいてください。』 『………オッケー』 『………了解』 次の日、外は晴天だった。いつも通り三人そろって学校へ向かった。 『兄貴たち見てくださいよ。昨日徹夜して書いたんですよ。』 そのポスターは、西川の写真に拳銃を右手に、左手には印籠が書いてあった。 なんだぁこの荒々しいポスターは……っと言おうとしたが、二人とも言葉を呑んだ。 『翔太に任せた俺らが悪かった。』 『……だね……。』 この印籠が目に入らぬか。はいらねぇよ、入ったら怖いよ。 『それと応援演説を考えたんですが、聞いてください。』 『おう、いいねぇ。翔太言ってみ~。』 『僕も聞いてみたいなぁ。そうだ、僕も考えてきたから僕が最初に読むからその次に読んでみてね。リハーサルだよ。』 『皆さん、こんにちは僕は3年A組西川琢也です。以後お見知りおきを。もし僕が生徒会役委員になった暁にはお小遣いアップ、子供全員に携帯をもたせ、宿題をなくし、休み時間を一日2時間とり、家庭科はいつも調理実習、席替えはしたいときいつでもできる。給食は好きなだけ食べられる、バイキングに、その中にキャビアや、フォアグラ、トリュフをてんこ盛りにします。どうか、僕に清き一票を。』 あのぅいろいろ突っ込みたいのですが……… 『無理でしょ。ニッシーお前本気でしか?』 呆れ顔で厭希がニッシーに目線むける。っていうより最後のほうのキャビアとかは、いいかもね。って言ってる場合じゃないよな。 『ニッシー頼む、人間の思考で考えてくれ。』 お前はなに人だよ! 『兄貴感動いたしやした。』 へ……冗談でしょ!? 『兄貴のその子供思いの雄叫び聞かせてもらいやした。兄貴~~~』 翔太~~~ってお前ら何をやっとんのじゃ。これは冬のソナタか!?そんな感動的な再会みたいなことは、いいからさ。 『ふっふ、驚いているな、厭希君!ちゃんと考えてきたよ。』 ニッシーは、懐から巻物らしきものを取り出した。 え!長すぎでしょ。 最後まで聞いてると朝になりそうなので……っていま朝だ。夜だ。夜、夜になりそうだし。 『いいよ。本番で聞かせてほしいなぁ!じゃあ翔太応援演説きかして。』 『了解しました。行きますよ。』 『皆さんご機嫌うるわしゅう。』 ドテ、なんじゃこりゃ~。 『出だしがこれかよ!』 『先が思いやられるね!』 いきなりのごきげんうるわしゅう(貴族)攻撃!?これでニッシーの生徒会、役委員脱落が決定したもんだ。 『兄貴たち聞いててくれました!?どうでした?』 二人で話していてきいてねぇよ。ってかききたくねぇよ。ちくしょうどんなこといったんだよ。って俺言ってる事矛盾してるし。 『うん、よかったんじゃない?』 『うん、いいんじゃない?』 両者ともあいまいだ。っていうかぜんぜんよくねぇよ。翔太お前の心を察していってやってるんだぞ。きずけ~~~~。 その頃学校でわ。 男が3人立って話している。 『絶対生徒会役委員に入れますよ。』 『もう演説する必要もないんじゃないですかぁ?』 このおべっかやろう誰だぁ。 『当たり前だろ。僕の邪魔をするものはゆるさない。っていうか誰も僕と争うなんて無知なことしないとおもうけどね。はっはっは』 オウマイキーみたいな、笑い声。 よくいるよねぇこんなやつ。 『だけど今回なんか強敵がいるらしいですよぅ』 『なんだい?その強敵って』 『艶彩艶希っていうんですが、今回立候補するらしいですよ。』 『へぇ。まぁどうせ今回も僕が一位で当選そして生徒会会長になるのは僕だろうけどね。』 『ですよねぇ』 『ですよねぇ』 そして学校。 『それでは体育館に入ってください。』 先生のキンキン声があたりを取り巻いた。 よしいざ出陣 勝利は近い 『皆さんおはようございます。』 『……………ォハョゥ……』 当たり前だが先生がおはようと言って言い返すのは小学校までだろう。なぜ小学校はみんな競って大きな声でオハヨウゴザイマスっていうのだろう? まぁ言うとしても入って一ヶ月が限度でしょ。一人だけ声を張り上げても恥ずかしいしな。 『今日は生徒会を決めます。』 では、初めに3年A組大木君。 ……………3年B組……2年……1年緒方君。 こいつはまさか例のおべっかやろうと金持ちのぼんぼん… 『皆さん、ハロウ。僕はお金持ちです。よろしくね。僕に票を入れておけばいいことがあるよ。まぁ応援演説にあとは任せるけど…』 『緒方さんは絶対いい人です。本当にいい人です。』 『もう、金持ちで、最高なんです。ドウゾ票を入れてあげてください。』 『ハイ、あ、ありがとうございました……気を取り直して次は3年A組西川琢也くんです。どうぞぅ』 よしがんばれ。お前ならできる。 『皆さんこんにちわ、僕が生徒会役委員になった暁には、この学校に行くのが楽しくなるような学校にしていきたいと思います。具体的にどうするか?って言う質問が来ると思うので今言いたいと思います。たとえば現在この学校にはクーラーがついていません。僕がなった場合、文部科学省に訴訟を起こして、絶対つけさせます。なに?無理だって?そんなの…………応援演説にまかせましょう。きっといいことをいってくれることでしょう。』 おい、ニッシーそれめちゃ振り、無理だろう。 『はい、おおせつかりました、私翔太です。』 自分の自己紹介いらねぇよ。今はニッシーの紹介しろよ。 『西川の兄貴は、絶対生徒会役委員に向いていると思います。』 おいおい全校朝礼で兄貴は、いっちゃいけねぇよ。 『ドウゾよろしくおねがいします。』 もう終わり!?やっぱ翔太に頼んだ俺が悪かった。 校内で話し声が聞こえる。 『完璧だったな』 『もちろんですよぅ。』 『緒方さんならそく生徒会役委員ですよ。』 『あたりまえだよ。』 手をすり合わせておべっかを使う姿はまさにスネオだ。 『西川の兄貴なれますかねぇ?』 『大丈夫だと思うよ。翔太のおかげだよ。』 『おいおい、あんなスピーチで大丈夫かよ!?』 だって、兄貴って言ってる時点で場違いだし、っていうか、二人とも短いし、突っ込みたいところはたくさんあるけど、まぁあえてつっこまないでおこう。 『大丈夫だよ。たぶん』 たぶんってなんだよぅ。 翌日、学校朝礼。 『あぁ神様ニッシーが当選しますように、どうかニッシーを。』 『兄貴を受からせてください。』 『はっは、そんな神頼みみたいなことする必要ないよ。どうせ結果は決まってるんだから。』 運命の掲示板の前に来てしまった。今までの回想が浮かんでくる。まぁたいしたことなってないけど。 せ~の! 『…………』 『…………』 『はっはっは、やっぱりね。信任投票だと思ったんだよ。生徒会に立候補した数が少なかったからね。』 『おい、そういうことは先に言えよ。』 同感っと言う顔で翔太もニッシーの顔をまじまじと見つめていた。 そこに最悪なやつらがやってきた。 『やぁ、僕のことは知っているね?お・が・たです、よろしくね。』 いやみなやつだな。後ろの二人セリフないなら出てくんなよ。おべっか側近め! 三人はそれだけ言うと去っていった。いや、性格に言うと一人だな。あとの二人は目線で何か訴えたいげだったけど… 『まぁ何はともあれ当選したんだから、いいじゃない!厭希、翔太ありがとう。』 俺は何もやってないけど、実質翔太が全部やったんだろ。 『そうっすね。さすがは兄貴ですよ。』 こいつも一種のおべっかか? まぁなにわともわれ受かってよかった。 『そうだ、ニッシー生徒会にもなったことだし、二年ぶりにあれ復活させるかぁ。それとそろそろ冒険に行かないと、冒険ラインセンス剥奪されるから。』 冒険ラインセンスとは、通称エブリンラインセンス。元はエブリスィングラインセンスだ。厭希たちは、それが冒険みたいだから、冒険ラインセンスと呼んでいる。一種の冒険集会の行き過ぎたものだ。冒険っていっても、必ず依頼がある。そこへ行ってあれをとってきてとか、たまには、敵がいる場合もある。そういう場合は護衛もつくが……………… 『もうそんな時期かぁ。まぁ結構長い間休業していたからね。有名無実みたいな感じだよね、僕たち。』 『そんなことないですよ。俺たちは関東のハーヴェストって呼ばれてるじゃないですか。』 関東は余計だ。ハーヴェストとは、冒険ラインセンスを持っているものの中では、とっても名誉のある呼び名だ。失敗はしない、実業成績が、トップのもののチームがもらえる最高の呼び名だ。 『今じゃ、たぶんその名前はほかのやつが持ってるな。俺たちは休業しすぎた。またもらいに行くか、その名前。』 『そうだね。このままじゃハーヴェストの名前を持ったチームが付け上がるからね。出るくいは叩いておかないと。』 『学校はどうします。また裏で手を打っておきましょうか?』 しかたないが 『あぁたのむ。』 『じゃ、明日な。』 『はい。失礼します。』 『うん、じゃあねぇ厭希』 いそいそと家へ帰る途中ボソリとつぶやいた。 『やべぇ今日からお城生活かぁ。』 THE―END TO BE CONTINUE ジャンル別一覧
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